投稿日:
転職を希望する人の中には、大手企業ばかり望む人がいます。しかし、事業規模1,000人以上の大企業であっても、新卒者の21.7%が就職後3年で離職しているのが現実です(厚労省「新規大学卒業就職者の事業所規模別離職状況」平22年卒の場合)。人気の高い大企業でも、自分に合わなければ優良企業になりません。
社名や企業規模ばかりでなく、どんな企業風土なのか、どんな働き方が出来る企業なのか、自分のキャリアプランに合致する優良企業を探しましょう。
企業風土は、多角的にチェック
求人情報に書かれていることだけで、企業を判断しないようにしましょう。きれいなオフィスや楽しそうな社員のイメージ画像だけでなく、最低でも企業のホームページなどで会社情報を確認します。どんな歴史を持つ企業か、社員何名で、どれだけ売上げているか、平均年齢はいくつか、何が主な事業か、どんな関連企業があるかなど、多角的にチェックすることが重要です。
大手企業ならIR(投資家向け広報)情報も、企業の経営状況を知る助けになります。「会社四季報」や企業の口コミサイトなど、企業発ではない情報をチェックすることも有効です。
求人情報から読み取れること、ブラック企業を見分けよう
求人情報そのものから、企業の実状が推測出来る場合もあります。ブラック企業と言われる企業の求人には注意すべき兆候があります。
〇採用人数が社員数に較べて多すぎる
→退職者が多く出るので、それを見越した水増し採用をしているかも知れません。
〇社員平均年齢が若すぎる
→平均勤続年数が短い。長く勤められない環境である可能性があります。
〇福利厚生の記載が無い
→小規模事業者やベンチャー企業は福利厚生が整っていない場合もあります。
〇常に人材募集をしている
→すぐ人の辞めるブラック企業か、雇う気のない空求人かもしれません。
などが一般的チェックポイント。ブラック企業へ転職して、短期間で再度離職することにならない為に、しっかり求人情報を見極めることが大事です。
経営状況を知るだけじゃない、企業IRの利用法
IR(投資家に向け広報)は、企業が投資家に向けて財務状況などを公開する活動です。企業のIRリリースは、決算報告や有価証券報告といった数値情報が多いのですが、中には投資家向けのプレゼンテーション資料が含まれていることが多くあります。
投資家向けプレゼンテーションには、企業の未来戦略や活動方針が、わかりやすく説明されています。こうしたリリース内容は、企業風土を知るだけでなく、面接時の受け答えにさりげなく取り入れると、企業を研究している姿勢をアピール出来ます。
「優良企業」は人によって違う、経験談・口コミの鵜呑みは危険
企業の口コミサイトでは、表面に出ない企業体質を知ることが出来ます。しかし、口コミ情報を鵜呑みにするのは危険。実力主義で仕事量の多いベンチャー企業は、楽に仕事がしたい人にとってはブラック企業に思えますし、キャリアアップ志向の高い人にはやり甲斐のある職場に思えるからです。
自己分析をしっかり行い、自分がどう働きたいのかを明確にして、情報をふるいにかけるようにしましょう。