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平成26年8月現在、厚労省が公開している「一般職業紹介状況(全国の公共職業安定所における職業紹介業務の実績の統計)」の「有効求人倍率」は、1.00倍を超えています。 つまり、求職者1人に対して1件以上の募集があるということ。しかし、この数字は求人全体の数値、40代の場合転職状況はもっと厳しいのが現実です。
40代はマネージャークラスの採用が多い
40代を採用する場合、一般的に企業が欲しがるのは、以下のような項目を満たす、マネージャークラスの人材です。
現場レベルの知識・経験はもちろん、営業・渉外などプラスワンの行動が出来る
マネジメント能力があり、現場責任者になれる
業界特性を熟知している
「技術」、「人脈」、「取引先」など、転職先に持ち込めるメリットがある
このような資質がなく、ただ実務経験が長いだけでは、転職は難しいと言わざるをえません。
しかし、マネジャー候補募集の場合、マネジメント経験無しも可の場合もあります。その場合は、転職をキャリアアップの機会としてチャレンジすることも大事です。
会社は40代応募者のココを見る!
企業が40代に求めるものは、かなり限定されています。即戦力になる実務スキルだけでなく、マネジメント力を求めているため、チェックポイントも以下のようになります。
高い専門性があるか
マネジメント経験があるか
(経験がある場合)業績や社会的評価はどうか
(経験がない場合)やる意欲はあるか、適性はあるか
営業力・交渉力・渉外力があるか
30代まではそれなりのアピールになった「資格」も、40代では業務管理に必要なものでない限り、それほど重視されません。それよりも財務・人事・法務・生産管理など高い専門性があり、部下を取りまとめた経験がより重要視される要素となります。
30代までは未経験職への転職もありますが、40代の未経験採用は、ほぼ望めないのが現実です。職種を転々と変えた結果、専門と言える職務が無い場合、かなり厳しい転職になる覚悟が必要です。
「収入が低い」からと40代で転職して、収入が上がる確率は約3割。一方「変わらない」と「減った」の合計は約7割です。さらに45歳以上になると給与が「上がった」人より「減った」人が多くなります(厚労省職業安定局「職業安定業務統計」より算出)。現在まだ離職していない人は、転職することが正しい選択か、しっかり自己分析しましょう。
40代の転職サクセスプラン
[未経験業種へ転職する場合]
○自分に何が出来るか、自己分析をしっかりする
○転職先で、自分の経験が生かせるかどうかを「企業の立場で」考える
○自分の能力に合わせて応募先業種を絞り込む
30代以下でも出来る仕事に40代を採る企業は少ないです。40代の転職は、やみくもに受けても時間のロスにしかなりません。しっかり自分を分析し、「自分が行きたい」だけでなく「先方が採りたい技能・内容が自分にあるか?」を考えて応募先を決めましょう。
[経験を生かす転職の場合]
○前職でのビジネススキルを、わかりやすくプレゼンする。
○マネジメント経験、チーフ経験は協調性をアピール
○経験がない場合、キャリアアップへの熱意をアピール
40代にありがちな間違いは、実務経験が十分ある場合、転職先でも「同じように」働けると思うことです。40代の転職は「キャリアアップ」(=責任や仕事が増し、収入が増える)あるいは、「インカムダウン」(前職より余裕を持って働けるが、収入は減る)になるという現実を踏まえた上で、転職に向かう事が大切です。