大企業で働くことのメリット、デメリット
大企業とは、中小企業の基準に入らない大規模の企業のこと。具体的には、以下の様な資金規模・従業員規模の企業を指します。
[製造業その他]
資本金の額又は出資の総額が3億円以上の会社又は常時使用する従業員の数が300人以上の会社及び個人
[卸 売 業]
資本金の額又は出資の総額が1億円以上の会社又は常時使用する従業員の数が100人以上の会社及び個人
[小 売 業]
資本金の額又は出資の総額が5千万円以上の会社又は常時使用する従業員の数が50人以上の会社及び個人
[サービス業]
資本金の額又は出資の総額が5千万円以上の会社又は常時使用する従業員の数が100人以上の会社及び個人
※中小企業庁ホームページより抜粋
転職を考える場合、安定性や給与の高さから、大企業を望む人は多くいます。しかし大企業で働く場合にも、中小企業や小規模事業と同様に、メリット・デメリットが存在します。
大企業のメリット
それでは、大企業ならではのメリットをいくつか挙げてみましょう。
○組織がしっかりしている
企業規模が大きいため、組織がしっかりしています。総務、人事、財務、営業、生産等それぞれが専門の部署になっていて、配置された部署ごとの職種に専念することが出来るでしょう。配置転換でさまざまな職種を経験出来るのも魅力です。
〇規模の大きなプロジェクトに参加できる
大企業では、クライアントが大手企業や官公庁である場合も多く、社会的貢献度の大きな仕事や、知名度の高い仕事を経験することが出来ます。
〇教育制度が整っている
中小企業や小規模事業所は、大企業ほど教育に時間と費用を掛けられません。大企業では、基本的なビジネスマナーなど、他社でも通じるスキル等を習得することが出来ます。
〇福利厚生がしっかりしている
結婚・出産・住居獲得・子どもの教育・病気など、さまざまなライフステージに於いて、福利厚生が充実していると生活の質が上がります。
〇平均よりも給与が高い傾向にある
大企業には、組合など社員の利益を守る組織もあり、年齢と共にしっかり昇給します。
大企業のデメリット
もちろん、大企業ならではのメリットも存在します。
〇自分の職種以外の業務に触れられない
大手企業になるほど、効率的な分業体制が徹底されており、異動で他部署へ移らない限り、営業は営業、人事は人事と、決まった職種の仕事しか出来ません。自分の職種以外の業務を知る機会が少ない面もあります。
〇融通が利きにくい
大企業は、組織がしっかりしている分、融通が利きにくい傾向にあります。時代の変化や、課題に対して、部内の体制を変えるなどの動きがどうしても遅くなります。意思決定までに関わる人が多く、決済に時間がかかることもデメリットです。
〇自発的に仕事ができない場合がある
各部署が専門的に業務分担する大企業では、ビジネスを1から10まで自分でやることはなく、歯車(パーツ)的に業務をするので、自発的・創造的に仕事をしたい人にとっては達成感が少ないと感じる場合があります。
大企業だからという理由だけで転職して、自分の望む働き方が出来ず「こんなはずではなかった」と後悔しないために、以上のようなメリットやデメリットについて理解し、企業特性をしっかり見極め、自分は大企業向きなのかどうか検討しましょう。